宝塚day クリエーターの視点で観る!

ルールや忖度、暗黙の了解なしに、私見で心のまま書きます。全組観劇東宝組。(➕別箱、大劇場)仕事はクリエイティブ関連。

もう極美慎は可愛い星の王子様じゃない!


星組バウ公演『ベアタ・ベアトリクス』千秋楽



数日前にバウに行ったヅカ友からの情報はありましたが
私はナマ観劇が叶わず、配信の感想になってしまうのですが、
劇場で見たかった〜と思います。



配信で、これだけ良いのだから
ナマ観劇はどれくらい臨場感と熱と感動があったのだろうと
思います。




下記の感想は個人的感想となりますので
よろしくお願いします。



しんくん(極美慎)の演技が別次元に成長していた


しんくんはもう、可愛い星の王子様じゃなくなっていた。
もうどこから見ても別格オーラの耀きを持つ大スターだった。


失意の日々の中にある焦燥感や孤独感、退廃的な仕草、顔。


ここまで成長していた(上からすみません)事に驚嘆した。


時折見せるニヒルな悪い笑みは
殻を破ったのだなと感じさせられた。
ドスのきいた声も出て、凄みもあった。


ファイナルファンタジーに出演できるほどの
圧倒的ビジュアルとスタイル。
黒髪でも輝く風格と野性味。




愛ちゃんに「もっと前に出ろ〜」と
叱咤激励された時期もあったらしいけど
もう、真ん中しか似合わないスターになっておった。




時折、素になるセリフが、またいいのだ。


時々ナチュラルなしんくんのセリフに
「あれ?今の素じゃん」って思ったり、
何気ない時に
いつものしんくんが出て、ホッとしたり
こっちの気持ちが、
「王子なの?」「ワルなの?」と
ゆらゆらしてしもた。



くしゃくしゃ笑顔の天才!


そう、これこれ。
しんくんのお鼻をくしゃっとして笑う顔が
とてもキュートで小粋ですわ。


カーテンコールではこの笑顔を見せていただけるのですが
お芝居でもくしゃくしゃ笑顔が時折出るので
配信で抜かれなかった場面が惜しいと思ってしまう。


そして、悲惨な時も発光してしまうしんくん!


2幕でもキチャナイ服装の酔っ払いのシーンでも
発光していて、
華やかさ、きらめきは
隠せないのだわね。


それこそスターですね。




カノンくん(天飛華音)102期よ!


102期かい?という演技力。
目力があるので、エヴァレットの金髪がよくお似合い。


鼻水出ながらの病室でしんくんと和解するシーンは
映画のような迫力で、染み入りました。


てんてんとの DSのカノンくんの立派な振る舞いも
思い出されます。



ひーろーさん(ひろ香祐)が座長 


終演後のご挨拶が愛情いっぱいで
涙を誘いましたね。
よく、しんくんは耐えました。
ひろ香祐さんの座長としての包容力は
比類なきポジションですね。



美しき狂気を思い出した


あとは、オフィーリアのシーンの舞台演出や
幻想的なシーンなど病的に美しく仕上げられていて
ちょっと宝塚じゃない感じの演劇を見るようで
素晴らしかった。


大塚国際美術館で見たオフィーリアの
美しき狂気を思い出し、
なんとも言えない不思議な気持ちになった。





熊倉先生に期待します!!


しんくんの代表作になるであろう「ベアタ・ベアトリクス」


演出家との相性も抜群だった!




物語でどんより落ちた悲しい気持ちを
ラストに画学生ロセッティと同級生のウィルと共に
走りまくるシーンに戻してくれたので
視聴者も笑顔になれたので
熊倉先生、ありがとう!です。





このような台風の中、開演してくださったことに


感謝です!




明日も星組パッションを観劇に行ってまいります。



アツイぜ星組!
燃えろ星組!
進め星組!
星組パッション!


ミュージカル

『ベアタ・ベアトリクス』

作・演出/熊倉 飛鳥


19世紀半ば、イギリス。ロイヤル・アカデミーの画学生ロセッティは、アカデミーで神童と呼ばれるエヴァレット、同級生のウィルと共に、

それまでの古い美術観を打ち破るべく、プレ・ラファエライト・ブラザーフッド(前ラファエル兄弟団)を名乗り創作活動を始める。詩人の

ダンテを崇拝し、その著書「新生」に登場する理想の女性“ベアトリーチェ”を求めるロセッティは、帽子屋で働く娘リジーと恋に落ち、彼女の

姿を描き始める。



彼らの活動はアカデミーの反発を受けながらも軌道に乗り始めるが、

エヴァレットがリジーをモデルに描いた傑作「オフィーリア」によって歯車が狂い出す。リジーこそが自分にとっての“ベアトリーチェ”だと

信じていたロセッティだったが、圧倒的な画力で彼女の姿を描き切ったエヴァレットに嫉妬し、リジーとの関係にも溝が生まれてしまう。

ある時、芝居小屋の女優ジェインに魅了されたロセッティは、彼女に

モデルを依頼。その絵が高く評価されたことで、ロセッティは次第に

ジェインに夢中になってゆく。



画家であり詩人でもあるロセッティの人間味溢れる波乱の人生に迫り、彼の代表作「ベアタ・ベアトリクス」が生み出されるまでの愛憎渦巻く人間模様を描きあげた挑戦的なミュージカル作品。なお本作は、



演出家・熊倉飛鳥の宝塚バウホールデビュー作となります。