宝塚day クリエーターの視点で観る!

ルールや忖度、暗黙の了解なしに、私見で心のまま書きます。全組観劇東宝組。(➕別箱、大劇場)仕事はクリエイティブ関連。

🌺花組「巡礼の年」。魂の演技。今、柚香光を見ないと後悔する。

「巡礼の年~リスト・フェレンツ、魂の彷徨~」「Fashionable Empire」


大劇場でマチソワしてきた。
久々のむらはまったりと時間が流れていた。



2019年に
「今までの私はまわりを見渡し立ち位置を確認しながら
“自分はどうあるべきか”を考えていた気がします。
そして知らず知らず、

自分の気持ちや感情に蓋をしてしまっていた。」
と言っていたれいちゃん。


そのあとに少しずつ、
自分の心を大事にできるようになったと話し、



そして2022年
「心の蓋がはずれ、歌も芝居も踊りも、
その垣根というか隔たりがなくなって

一本のレールになり、
シフトチェンジする感覚がなくなった」

というれいちゃん。


こんな感性を持つジェンヌはすでに
アーティスト以外何者でもない。
類稀なる演者だ。


また、れいちゃんの中にある芸術家としての葛藤や迷いや繊細な心が
リストと重なる。


リストの光と影を表現できるのは今この時の柚香光しかいない
観客に思わせてくれた。


この演目は、
華やかで美しい部分だけでなく芸術家としての奥ゆかしさや
繊細さ、葛藤、悩み、影がないと
表現できないと思う。深い深い感性を表現できるお芝居力が必要だ。


それを、超絶美貌と持って生まれたスタイルと、
演技ダンスの天才的技量、魂レベルで歌える歌唱力、
トップとしての裏にある苦悩を持つ柚香光

が演じるのだからリスト像そのもの。
パーフェクトとしか言いようがない。



過去の花組の先輩方の歴史を塗り替えてしまったほどの
魂の軌跡を表現できてしまった柚香光は
時代に選ばれし本当のスター。


魂レベルで演じている。


数ヶ月後とか
来年とかではなく
今この時の柚香光を見ておきたいと思う。